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若手薬剤師,薬学部生のみなさんへ
返済に苦しまないために奨学金を正しく理解すること!

奨学金アドバイザー

久米忠史

(くめ ただし)

1968年生まれ
沖縄県那覇市在住

奨学金アドバイザーとして2005年から沖縄県の高校で始めた奨学金講演会が 「分かりやすい」と評判を呼び、 全国で開催される進学相談会や高校・大学等での講演が年間100回を超える。

「奨学金なるほど!相談所」では、無料メール相談も行っている。

2016年から、薬学部の5・6回生と若手薬剤師を対象にした奨学金返済セミナーの講師を務めさせて頂いています。 そこで、感じたのは「薬剤師の待遇って実はそれほど良くないんじゃないの?」「奨学金の返済に最も苦労しているのは薬剤師では?」ということです。

薬学部はそもそも学費が高いうえに医学部と同じく6年制です。しかも、留年や国家試験浪人が毎年多数生み出されている系統です。
このコーナーでは、薬学部に学ぶ学生、若手薬剤師の方々へ、「奨学金」という視点から、色々と考えてみたいと思います。

ステップ1薬学部の学費と奨学金
~投資した金額を考える~

薬学部に限らず、大学に進学するには高校までとは比較にならない程の大金が必要です。 ただ、社会人となって十分に稼げるのであれば問題はありません。 そこで、薬学部に進学した場合の投資と回収の状況について考えてみましょう。

大学の授業料等学費と生活費

●薬学部の学費

入学金 年間授業料
+施設費等
6年間計
国立大学 28万円 54万円 352万円
私立大学 36万円 176万円 1092万円

●一人暮らしの大学生の生活費
※全国大学生協連調べ

1ヵ月 年間 6年間計
11.7万円 140.4万円 842.4万円

国立と私立の学費の差が3.1倍も!

「日本の薬剤師の多くが私立大学出身なので、私立大学の学費事情を中心に考える必要があります。 それにしても高すぎる学費です。一人暮らしの場合、卒業までに2000万円近くかかってしまいます。
では、奨学金を借りて薬学部に進学した場合の卒業後の返済額を見てみます。

奨学金の借入れ額と卒業後の返済月額

第一種奨学金(無利子)

貸与月額 6年間計 返済月額 返済年数
国公立
大学
自宅生 45,000 3,240,000 14,210 19
自宅外生 51,000 3,672,000 15,300 20
私立
大学
自宅生 54,000 3,888,000 16,200
自宅外生 64,000 4,608,000 19,200

第二種奨学金(有利子)
※返済利率1.0%で計算

貸与月額 6年間計 返済月額 返済年数
30,000 2,160,000 13,846 14
50,000 3,600,000 16,629 20
80,000 5,760,000 26,606
100,000 7,200,000 33,259
120,000 8,640,000 39,910
140,000 10,080,000 46,696

奨学金の返済月額と返済年数は借りた総額により決められますが、月額10万円を6年間借りると、卒業後の返済月額が3万円を超えてしまうことが分かります。 しかも、返済期間のほとんどが最長の20年と長きにわたります。

次に薬剤師の収入について考えてみます。

ステップ2薬剤師として得られる収入を考える

薬剤師の収入

厚生労働省の「平成28年賃金構造基本統計調査」から薬剤師の収入を抽出し、整理してみました。 大企業よりも中小企業の方が待遇が良いことがわかります。 ただしこれは統計上の数字であり、サンプル数も少なく企業規模や年齢により実際の待遇は異なってくるので、あくまでも目安とお考えください。

薬剤師(企業規模別)

10人以上 10~99人 100~999人 1000人以上
年齢 37.4歳 44.6歳 38.1歳 33.5歳
給与 363,500 433,200 350,600 344,200
賞与 787,000 718,200 822,400 783,500
年間収入 5,149,000 5,916,600 5,029,600 4,913,900

もう少し踏み込んで、同調査から20代、30代の若手薬剤師の平均額を算出してみました。

若手薬剤師(年齢別)

25~29歳 30~34歳
男性 女性 男性 女性
給与 342,770 314,300 401,170 334,270
賞与 591,920 595,750 786,870 686,520
年間収入 4,705,160 4,367,350 5,600,910 4,697,760

このように整理してみると、女性が中心の業界でありながらも、男性に比べて女性の待遇が低いことがわかります。
では、上記の年代別の給与をもとに、奨学金の返済額が毎月の給与の何パーセントを占めるかシミュレーションしてみましょう。

ステップ3奨学金の返済負担の度合いを具体的に考える

収入を見るときに税込み総額に目を奪われがちです。 しかし、実際は、所得税、住民税、社会保険料などが差し引かれた手取り額で生活を営むことになります。 ここからは、実際の手取り額で考えていきます。

手取り給与額の目安

年齢 性別 月給 税・社会保険等 手取額
25~29歳 男性 342,770 72,209 270,561
女性 314,300 66,351 247,949
30~34歳 男性 401,170 89,593 311,577
女性 334,270 71,173 263,097

※住民税等は地域により異なるので、税・社会保険料控除額は目安とお考えください

次にこの手取り額に対する奨学金の返済額を具体的に見ていきます。

奨学金を6年間借りた場合の返済額と手取給与に占める割合

第一種奨学金(無利子)

奨学金貸与月額は、
国公立大学(自宅生):45,000円 / 国公立大学(自宅外生):51,000円 / 私立大学(自宅生):54,000円 / 私立大学(自宅外生):64,000円

奨学金貸与月額は、
国公立大学(自宅生):45,000円
国公立大学(自宅外生):51,000円
私立大学(自宅生):54,000円
私立大学(自宅外生):64,000円

年齢/性別
手取額
奨学金
貸与月額
返済
月額
返済
年数
奨学金返済後の手取額 返済
負担率
25~29歳
男性

270,561
45,000 14,210 19 256,351 5.2%
51,000 15,300 20年 255,261 5.6%
54,000 16,200 254,361 5.9%
64,000 19,200 251,361 7.0%
25~29歳
女性

247,949
45,000 14,210 19 233,739 5.7%
51,000 15,300 20 232,649 6.1%
54,000 16,200 231,749 6.5%
64,000 19,200 228,749 7.7%
年齢/性別
手取額
奨学金
貸与月額
返済
月額
返済
年数
奨学金返済後の手取額 返済
負担率
30~34歳
男性

311,577
45,000 14,210 19 297,367 4.5%
51,000 15,300 20 296,277 4.9%
54,000 16,200 295,377 5.1%
64,000 19,200 292,377 6.1%
30~34歳
女性

263,097
45,000 14,210 19 248,887 5.4%
51,000 15,300 20 247,797 5.8%
54,000 16,200 246,897 6.1%
64,000 19,200 243,897 7.2%

第二種奨学金(有利子)
※利率は1.0%で計算

年齢/性別
手取額
奨学金
貸与月額
返済
月額
返済
年数
奨学金返済後の手取額 返済
負担率
25~29歳
男性

270,561
30,000 13,846 14 256,715 5.1%
50,000 16,629 20 253,932 6.1%
80,000 26,606 243,955 9.8%
100,000 33,259 237,302 12.2%
120,000 39,910 230,651 14.7%
140,000 46,696 223,865 17.2%
25~29歳
女性

247,949
30,000 13,846 14 234,103 5.5%
50,000 16,629 20 231,320 6.7%
80,000 26,606 221,343 10.7%
100,000 33,259 214,690 13.4%
120,000 39,910 208,039 16.0%
140,000 46,696 201,253 18.8%
年齢/性別
手取額
奨学金
貸与月額
返済
月額
返済
年数
奨学金返済後の手取額 返済
負担率
30~34歳
男性

311,577
30,000 13,846 14 297,731 4.4%
50,000 16,629 20年 294,948 5.3%
80,000 26,606 284,971 8.5%
100,000 33,259 278,318 10.6%
120,000 39,910 271,667 12.8%
140,000 46,696 264,881 14.9%
30~34歳
女性

263,097
30,000 13,846 14 249,251円 5.2%
50,000 16,629 20 246,468 6.3%
80,000 26,606 236,491 10.1%
100,000 33,259 229,838 12.6%
120,000 39,910 223,187 15.1%
140,000 46,696 216,401 17.7%

ステップ4これからの人生を考える

自分の好きな仕事に就けることは幸せなことでしょうが、人生は仕事だけではありません。 極端な話、仕事は幸せな人生を送るための手段に過ぎないといえます。 結婚、出産、子育てと誰もがあたり前の幸せを望みます。 しかしながら、出産すると休職しなくてはならないでしょうし、子育てには大きなお金がかかります。 また、子どもの成長に合わせて、長期ローンでマイホームを購入する夫婦も多くいます。

それでは、結婚や子育てに関する調査結果を見てみましょう。

男性 女性
結婚の平均年齢 31.1歳 29.4歳
第一子出産時の年齢 32.7歳 30.7歳

次に住まいの費用について考えてみます。

マネーゴーランド編集部が独自に行った「住宅購入に関する意識調査」によると、住宅購入時の年齢は以下のようです。 やはり、結婚や出産を機に住まい購入を考える人が多いのだと思います。

住宅購入時の年齢

20歳~29歳 47.4%
30歳~39歳 38.0%
40歳以上 14.6%

では、毎月のローンの返済額はどれくらいなのでしょうか。 住宅金融支援機構調査(2016年度)によると、以下のようになっています。

住宅購入に際しての借入額と返済額

平均借入額 2,627万円
平均返済月額 95,000
返済負担率 20.4%

賃貸住宅に住む場合の家賃は収入の25%以下が適正であり、30%を超えると家計がかなり苦しくなると言われています。 これは住宅ローンも同様のようです。

薬剤師の場合、奨学金の返済額だけを見ると、頑張って返済できる金額だと思いますが、ここに家賃や住宅ローンが加わってくると状況は異なってくるでしょう。 しかも、住宅ローンと同じく奨学金の返済期間も最長20年と長期にわたります。 そのうえ、子どもの教育費を考えると、奨学金の返済が重荷となってしまうことは明らかです。

出産や育児などで休職した場合は、一時的に奨学金の返済を待ってもらうことはできますが、免除ではないのでいずれ返済しなくてはなりません。 しかも、薬剤師にとって現行の奨学金制度には落とし穴があることに気づきました。

薬学部生、若手薬剤師に対する奨学金の落とし穴!

2017年4月、日本学生支援機構では大学ごとの奨学金滞納率を公表しました。 奨学金の滞納率はホームページ上で確認することができます。
滞納率公表ページ »
経済的理由などで返済が苦しくなった人のための救済制度を日本学生支援機構では用意していますが、薬剤師の場合は利用できない可能性が高いので注意が必要です。

落とし穴①奨学金の救済制度からこぼれ落ちている「薬剤師」

薬剤師にとって最も問題なのは、奨学金のセーフティーネットが機能しない点だと思っています。
日本学生支援機構では、最長10年間返済を待ってもらえる「返還期限猶予」と月々の返済月額を1/2または1/3に減らしてもらう「減額返還」という救済制度が用意されていますが、 それぞれの収入条件が年収300万円以下、325万円以下となっています。
薬剤師の場合、ボーナスも含めた年収が325万円以下というのは考えにくいので、日本学生支援機構の救済制度からはこぼれ落ちた存在といえます。

落とし穴②奨学金を10万円以上借りている人は要注意!

貸与月額 返済月額 返済年数
100,000 33,259 20
120,000 39,910
140,000 46,696

月額10万円の奨学金を6年間借りると、卒業後の返済月額が3万円を超えてきます。 比較的給与の高い薬剤師といえども、現実的な負担感は大きいはずです。 特に男性に比べて給与の低い女性の負担感はさらに大きくなるため、結婚や出産などその後の人生設計に影響を与える可能性があります。

落とし穴③奨学金の繰り上げ返済を考えている人も要注意!

多くの薬剤師はボーナスが保証されているので、ボーナス月に奨学金を繰り上げ返済することが可能です。しかし当然ですが、その分貯蓄に回すお金が少なくなってしまいます。 「奨学金の返済を早く終えたいけど、結婚資金も貯めたい・・・」このように悩む若手薬剤師も多いと思います。 繰り上げ返済すれば、その間の奨学金の返済負担率が高くなってしまいます。返済と貯蓄のバランスを意識することが大切です。

ステップ5奨学金の返済支援に取り組む企業を知ろう!

今のところ薬剤師は売り手市場であり、薬局業界は薬剤師不足に悩んでいます。
そのため、人材確保を目的に、薬学部生への奨学金給付や若手薬剤師の奨学金返済支援に取り組む企業が増えています。

重要な点は、それらの支援制度がいつまでも続く保証はないということです。
薬剤師不足が解消されると、コスト負担の大きい奨学金の返済支援制度を廃止する企業は当然増えてくるでしょう。
したがって、奨学金の返済支援の動きが広がりつつある今こそ、有利な条件をゲットできる絶好の時期だといえます。 奨学金の返済負担から早く解放されるためにも、積極的に情報を集めてください。

薬学部生、薬剤師対象の奨学金返済支援制度は以下のパターンにわかれます。

Aパターン薬学部5年次以上の学生へ奨学金を支給

薬学部生に奨学金を貸与し、卒業後に一定期間働くことで返済が免除される仕組み。
4年次生からを対象としている企業もありますが、5年次生からを対象にしていることが多いようです。

Bパターン奨学金返済額を給与に上乗せ支援

奨学金の返済額など一定程額を毎月の給与に上乗せして支給される仕組み。

Cパターン破格の待遇を一定期間保証

指定地域の店舗で働くことで年収800万円を最長6年間支給するなど、破格の待遇を保証する企業もあるようです。おそらく3年で奨学金を全額繰り上げ返済できるでしょう。

最終ステップ奨学金返済支援企業との相談会,奨学金返済セミナーに参加しよう!

薬剤師に向けて様々なお役立ち情報を発信ファーネットマガジンを運営する株式会社ユニヴ様からお声がけ頂き、 全国各地で開催される奨学金返済セミナーの講師を務めさせて頂いています。

セミナーでは、薬剤師に特化した奨学金の講演・相談だけでなく、奨学金返済支援制度を持つ様々な企業情報の提供や企業との個別相談など、参加者にとって満足度の高いイベントになっていると思います。

自身の奨学金の借入額や返済額を整理してみる良い機会ですし、賢く早く返済を終えるためにも、一度参加してみてはどうでしょうか。 参加申し込みページには、『薬学部生・薬剤師 奨学金メール相談コーナー』も設けていますので、質問・相談のある方は遠慮なくご活用ください。

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